連続素数和の約数
今回は、連続素数の和にまつわる性質を利用した問題を解いていきます。それでは、よろしくお願いします。
問題
連続する素数 \(p,q,r,s,t\) は \(p < q < r < s < t\) を満たす。このとき、以下の不等式を示せ。ただし、正整数 \(n\) の正の約数の個数を \(d(n)\)で表す。 \[d(p+q)+d(q+r)+d(r+s)+d(s+t) \ge 18\]
やや変わった発想が必要になります。連続素数という条件をどのように使うかが大切です。
解説
\(a,b\) を連続奇素数とする。 \(a+b\) は偶数であり、\(a,b\) は連続素数なので \(a+b=2c\) となる素数 \(c\) は存在しない。 従って、\(a+b\) の素因数の個数は \(3\) つ以上である。
(重複も含めて)素因数を \(3\) つ以上持つような数について考える。 (重複も含めて)素因数を \(3\) つ持つ数のうち約数の個数が最小となるものは立方数であり、その個数は \(4\) である。 また、その次に約数の個数が小さいものは \(p_2^2 \cdot p_2\) ( \(p_1,p_2\) は素数)の形で表されるもので、約数の個数は \(6\) である。
連続奇素数の和は偶数であるので、連続奇素数の和で素因数をちょうど \(3\) つもつ立方数として有り得る数は \(8\) のみである。 ここで、\(p \ge 3\) とする。 このとき、\((左辺) \ge 2+4+6+6 =18\) であるから \(p\) として確認すべきものは \(2\) のみである。 実際、\(p=2\) の場合に、等号が成立する。